5月30日月曜日晴れ 3:28~13:04 9~23℃

苫小牧に着いて勇払へタクシーで移動。
北上荘に泊った。

3時半ごろ宿を出ると、いきなり目の前の日高本線を挟んだ向かい側の藪から、シマセンニュウの声が聞こえた。

シマセンニュウのさえずり

すこし待って姿を見たかったが、まだ暗いし、出てきそうにないので先を進んだ。
さらに、勇払マリーナの入り口交差点の脇の藪では、エゾセンニュウのさえずりも聞こえた。
こんな道端の草むらにセンニュウがいるとは、さすが北海道である。

今日のプライムターゲットは、やはりオオジシギ。
だが未見のノゴマやエゾセンニュウなども見てみたい。

勇払原野20220530-1

写真 2022-05-30 3 38 54(iPhone13 換算26mm撮って出し)
日の出30分ぐらい前だが東の空は明るい。

写真 2022-05-30 3 47 00(iPhone13 換算26mm撮って出し)
いきなりの立ち入り禁止。
ただ管理している株式会社苫東によると、自然観察のためなら入ってもいいらしい。

Q11.弁天沼や、つた森山林、苫東展望台などは自由に入ることができますか

散策や自然観察のために自由に入っていただいて結構です。ただし、ゴミの不法投棄対策などから車での進入はお断りしております。(鍵を掛けています。)また、事故・ケガ等につきましては、当社では一切関知いたしませんのでご了承願います。詳細についてはお問い合せください。

株式会社苫東 よくある質問

①ノビタキ
M5302023(換算700mm撮って出し)
まだ日の出前の4時前だというのに、ノビタキは活動している。
背後の工場の薄明りとよく映えている。

写真 2022-05-30 4 08 44(iPhone13 換算26mm撮って出し)
遂に日の出。
写真にするとまだ暗く見えるが・・・

写真 2022-05-30 4 08 51(iPhone13 換算26mm撮って出し)
振り向いて逆側を撮るとこうなる。
もうこんなに明るいのだ。
カメラのダイナミックレンジが狭いので、光源側は暗くしないとみんな飛んでしまうためこのような差が出る。

M5302056(換算700mm撮って出し)
木々を背景にノビタキのオス。

M5302129(換算700mm撮って出し)
M5302319(換算700mm撮って出し)
M5302669(換算700mmトリミング1/2)
こちらはメス。

M5302570-Edit(換算700mmトリミング1/2)
虫を咥えたオス。

ノビタキは草原エリアの至る所にいた。
特に通り道沿いに縄張りがあるのか、歩いているとオスメスが盛んにまわりを飛び回っていた。

②ホオアカ
M5302800-Edit(換算700mmトリミング1/2)
ノビタキの次によく見るのがホオアカ。
ただ、あまり近くには来てくれなかった。

③コムクドリ
M5302049-Edit(換算700mmトリミング1/3)
M5302052-Edit(換算700mmトリミング1/3)
朝日に照らされたコムクドリ。
東京では渡りの時期に見られるだけだが、ここでは夏鳥だ。

M5302576-Edit(換算700mmトリミング1/3)
森の中で探鳥した後、宿にチェックアウトしに行くために、戻ってくると、コムクドリがまたいた。

④アカモズ
草原を抜けて森林エリアに入る。
弁天水路川を渡って道を逸れると、少し開けた草原地帯(牧草地帯)に入った。

M5302061-Edit(換算700mmトリミング1/3)
モズがいた!と思ったが、なんか変な感じ。
アカモズか?

M5302082-Edit(換算700mmトリミング1/3)
後頭部。

M5302089-Edit(換算700mmトリミング1/3)
警戒しているかと思ったが、この後、低木の梢に移動してさえずりし始めた。



少し濁ったギュッギュッという声が聞こえる。

M5302097-Edit(換算700mmトリミング1/3)
M5302114-Edit(換算700mmトリミング1/3)
アカモズはもちろんライファーである。
勇払原野で見ることは予想されてしかるべしだったが、どうせ見れないだろうとノーマークだった。

⑤チュウヒ
M5302590-Edit(換算700mmトリミング1/2) 
宿に向かって戻っていくと草原をひらひら舞う鳥がいた。
トビかと思ったが、チュウヒだった。
チュウヒと言えば冬鳥で、どこでもあまり珍しがられない。
しかしこちらのページによると、日本で繁殖している猛禽類の中ではもっとも数が少ないらしい。

■チュウヒは日本最少のタカ科鳥類

現在、日本で繁殖個体数が少ないタカ科鳥類の生息数は、以下と確認されています。

・チュウヒ       =136つがい   (日本野鳥の会 未発表)
・オジロワシ      =150つがい   (白木ほか 2013)
・イヌワシ       =241つがい   (日本イヌワシ研究会 2015)
・クマタカ       =900つがい   (環境省 2004)
……………………………………………………………………………
・亜種オガサワラノスリ =77つがい  (Suzuki & Kato 2000)
・亜種カンムリワシ   =100つがい   (環境省 2012)

チュウヒは日本で繁殖するタカ科鳥類の中で、種としては1番目、亜種も含めると3番目に少ないことが判明。

2020.12.10日本野鳥の会

このうち北海道で117つがい(うち勇払20つがい)。
茨城県では1観察されているが、もしかして5月5日に甘田干拓で見たチュウヒは、茨城県唯一のチュウヒだったのかもしれない。

⑥コヨシキリ
コヨシキリはよく声を聴くが、なかなか姿を見せてくれなかった。

M5302645-Edit(換算700mmトリミング1/3)
通り道上にある木は、コヨシキリのソングポストになっているようで、しばらく離れていると登っている。
近づくとすぐ隠れてしまうが。

M5302913-Edit(換算700mmトリミング1/3)
M5302916-Edit-2(換算700mmトリミング1/3)
なかなか撮るチャンスが無いが、観察を終えて引き上げる途中、勇払橋を渡ったヨシ原にコヨシキリが出ていた。

森林編に続く)